デザインは「愛」だー!!

初めまして&メリークリスマス🎄🎅

この記事はHRBrain Advent Calendar 2021 25日目の記事です。

qiita.com

みなさんどうお過ごしですか?世の中では愛をささやくには良い日ですね。発端になったある聖人の方も「隣人を愛せ」と言ったものです。
どうも、デザイナーの打田です。

特に技術的に発表できそうなことがアレだったので、今回は学生時代に学んだ「デザインは愛だ!」という考え方について書きます。

弊社の業務内容とは少し離れますが、弊社のものづくりへの態度が伝わればいいなと思っています。

この話は誰向けの話か

この話は

  • デザインを業務として行っている人
  • これからデザインに携わろうと考えている人
  • デザイナーと一緒に仕事をしている全ての人

に向けた話です。レンジでかい。

世の中の事例を3つほど紹介して、最後になんか良さげな原則を紹介して結びます。

弊社デザインチームがなんとなく大切にしている価値観が出てればいいなぁと思っています。

「愛あるデザイン」事例 3例

「愛」も「デザイン」も正直フワフワした言葉ですよね。

いろんな定義ができそうですが、言葉の綾をグルグルするのも不毛なので、実際の世の中の事例から愛とデザインの内容を話してみようと思います。

1. 生涯を添い遂げるグラス

生涯を添い遂げるグラス
Designed by GKインダストリアルデザイン

このグラス、かっこいいだけじゃなくいろんな問題を一気に改善したすごいデザインプロジェクトです。

愛を感じたポイント
このグラスは割れてしまっても一回までなら無料で新しいものと交換することができます。なんと期限は一生。
その際は「破片を元の箱に納めて送り返してくれ」というルールになっています。 物を大切に扱う所作が保証の決め手になるあたり、ユーザー行動の気品にまで気を遣われている証拠です。粋ですね。
使ってるだけで人として一段綺麗になれるって素晴らしい。


このプロジェクトは地場のガラス工房の技術力や、少量生産ビジネスモデルによって、ユーザーとメーカーが長くつながれる関係を実現しました。

結果:

  • 地場の活性化
  • 職人の技術継承問題の改善
  • 生産販売ルートの活性化
  • 地方イメージの向上
  • エンドユーザーのプロダクト使用の満足度向上

などなど、多くの問題を改善しました。

日用品が壊れたら職人さんに直してもらって長く使っていた、という元来の物と人の関係へのリスペクトがあることもポイント高いです。使い捨てってちょっと寂しいですよね。

2. 四角いトイレットペーパー

四角いトイレットペーパー
Designed by 坂茂

TAKEO PAPER SHOW2000で建築家の坂茂さんがデザインした四角いトイレットペーパーです。 四角いトイレットペーパーって使いにくくね?と思うかもしれないですが、なるほどねぇという視点がポイント高かったので紹介します。

愛を感じたポイント
このトイレットペーパーが実現したことは「省資源化」です。

利用者サイドの省資源化:
トイレットペーパーを四角くすると、カラカラうまいこと回らないので、紙をたくさん使わなくなります。不要に紙を使わないことで相対的に長持ちになります。

流通サイドの省資源化:
四角い形になると、丸い形に比べて運送時の充填面積が大きくなります。 無駄になるスペースが減らせるので紙の長さを長く取れ、お値段据え置きで増量が実現できます。 ウン万個オーダーの日用品では、一つでもたくさん物が積めることは凄まじい効果があり、長い目で見た時に非常に良い効果をもたらします。


この提案はエンドユーザーの使い勝手だけでなく、中間点にある流通上の問題も同時に解決することが考えられています。
全体としての流れで「関わる人全てが嬉しい方がいいよね」という考え方はいいなと思った事例でした。

3. 無印のコンセプト

最後は無印良品を紹介します
Designed by 田中一光

今やショッピングモールに必ずある無印良品ですが、元々SEIYUのプライベートブランドだったって知ってました?
すごいロックで愛に溢れたデザイン提案だったので紹介します。

愛を感じたポイント
無印良品は社会の空気に対して「本当に人間が幸福に生きるってどんな状態だろうね」という社会理念レベルの提案を行いました。すごい。

こんな資料を見つけたので抜粋(一部省略)

消費社会へのアンチテーゼとして無印良品を考えました。

消費社会とは、供給が需要を上回っている世界で、製品をお客様に買ってもらうために、狭い意味でのマーケティング・テクニックや、あまり意味のないブランディングに走り、無理やりに消費者に買わせているのではないか

人間の論理が資本主義の論理を上回るべきだと考えました。

https://www.tiu.ac.jp/iis/files/img/index/pdf/news_20150323j_muji.pdf (P1~P2)

当時の社会が足を踏み入れつつあった、底無しの消費社会へ否を唱えるロックな提案です。 マジで人類を救うぜみたいなスケール。デザインアベンジャーズ。

一回でいいから「人間の論理が資本主義の論理を上回るべきだ」とか言ってみたいですね。必殺技の詠唱ですかね?

「ちょっと世界救ってくるわ」くらいカッコいいです。人類愛に満ちてる。

良いデザイン10箇条

ここまで見てきたデザイン事例に概ね共通する項目を唱えていた仙人がいたので最後に紹介させてください。

「ディーター・ラムス」ってデザイナーさんをご存知でしょうか?

BraunやVITOEというメーカーで活躍したデザイナーさんで、モダンデザインのお手本みたいなデザイナーさんだったりします。
B&O(バングアンドオルフセン)やSONY・Appleなど、多くのシュッとしたデザインメーカーのリスペクトを受けています。
(Appleの事例を扱ったこの記事は有名ですね)

彼が語ったと言われる良いデザインの10の法則が以下になります。

  1. 革新的である
  2. 実用的である
  3. 美的である
  4. わかりやすい
  5. 謙虚である
  6. 誠実である
  7. 長命である
  8. ディティールまで完璧
  9. 環境にやさしい
  10. 純粋で簡素

(詳しい解説はこちら


全部好きな考え方なんですが、個人的には4~7の考え方が特に好きです。 弊社のデベロップチームも、プロダクトを作る時はいつもこの価値観はギリギリまで外さないように心がけています。

※Braun公式サイトおよびVITSOE公式サイトより筆者一部修正

Braun

VITSOE

デザインは愛だー!!

最後に改めて立派なこと言って締めようと思います。
僕(というか我々HRBrain)は、いつも愛を持って開発やデザインを行なっています。
開発だけと言わず、全ての社員がこのメンタルを芯に持っています。


決して儲かるかどうかだけのモノサシではやっていないです。
「僕たちは世界に何ができたのか、人々の生活をより良くできたのか」を常に考えながら走っています。
まだ小さな規模ですが、すでに世界を変えつつあることも事実です🌍


ということで、すごい綺麗事感がアレですが、今後とも弊社(および僕)をよろしくお願いします🙏
僕は綺麗事を綺麗事のままで終わらせようとしないあり方を素敵だと思っています。

ジジイになってもワクワクしようぜ‼️🔥


宣伝コーナー:

ちなみに、デザインチームは残念ながら今いまの募集はしてないです。悲しい。
ですが、この先の大きなスケールの波を乗り切るべく、どしどし皆さんの力を貸していただければと思います。

www.hrbrain.co.jp

一緒に心も仕事もかっこいい人になっていきましょう💪💪💪🔥🔥🔥


超おまけ
タイトルの「デザインは愛だ!」は母校のデザイン忘年会の締めの挨拶でした🍺
皆さんもやってみてください✋